決算月 はいつがいいか

これから法人設立を考える方にとって、 決算月 をいつにするかは非常に悩ましいテーマではないでしょうか。
決算月 とは、会社の1年間の経営成績や財政状態を締めくくる大事な時期ですが、その設定によって税務や資金繰り、さらには事業計画にも大きな影響が及びます。たとえば、国税庁の統計によれば、日本の法人の約30%が3月決算を選択していますが、業種や規模、個人のライフスタイルによって適した時期は異なります。

決算月 の画像ファイル

決算月 とは

決算月の基本的な意味

決算月 とは、会社の1年間の会計期間を締める月を指します。つまり「この月で一年間の収支をいったん区切ります」という月のことです。ここで作成する決算書は、法人税などの税金計算の基礎となるため、とても重要です。

決算月が経営に与える影響

決算月は単なる会計上の締めではなく、資金繰りの計画や節税、銀行融資の審査、さらには個人のライフプランにも影響を与えます。たとえば、繁忙期の直後を決算月にすると、経営数値が高く出やすいため、銀行評価が有利になるケースもあります。

決算月を選ぶ際のよくある誤解

よく「決算月は3月でなければいけない」と思われがちですが、株式会社の決算月は法律上いつでも構いません。1年に2回事業年度を設けることもできます。自社の事業特性や個人の事情に合わせて自由に設定できることを知っておきましょう。

  • 「法律で決算月は3月と決まっている」と誤解されがちですが、実際には1年のうち好きな月を選べます。
  • 決算月を選ぶことで税金の支払い時期を調整できる可能性があります。
  • 事業の繁忙期や閑散期を考慮することが大切です。

株式会社の決算はいつが多い?

株式会社の 決算月 の傾向

国税庁の法人税統計によると、日本国内の株式会社の約30%が 決算月 を3月に設定しています。これは国や地方公共団体の会計年度に合わせる企業が多いためですが、近年は多様化が進み、9月や12月決算を選ぶ企業も増えています。

3月決算が多い理由

3月決算が多い最大の理由は、国の会計年度に合わせて経営の数字を比較しやすいからです。また、取引先や顧問税理士が3月決算に慣れていることも理由の一つです。しかし、その反面、3月決算は税理士や会計士が繁忙期となるため、報酬が割高になることもあります。

3月以外の決算月を選ぶメリット

決算月 を3月以外に設定することで、会計士や税理士の手が空いている時期に決算処理を依頼でき、報酬が抑えられる可能性があります。また、資金繰りの面でも、売上がピークを迎える月の直後に決算を設定すれば、黒字決算を計上しやすくなるメリットがあります。

決算月選択率(概算)主な理由
3月約30%国の会計年度に合わせやすい
9月約10%繁忙期を避けやすい
12月約12%欧米の会計年度に合わせる企業が多い

この表の見方としては、3月決算が圧倒的に多い一方、事業内容や海外展開などの事情で異なる月を選択する企業も少なくないということがわかります。

医療法人の決算はいつが多い?

医療法人特有の 決算月 の事情

決算月 については、医療法人の場合も株式会社と同様、法律上いつでも設定可能ですが、実務上は3月が最も多い傾向にあります。これは都道府県の医療監査の都合や、行政への報告スケジュールが3月基準になっているためです。

医療法人の3月決算のメリット・デメリット

3月決算であれば、行政への提出書類が標準的なスケジュールで処理できるメリットがあります。しかし、他の法人と同様に会計士や税理士の繁忙期と重なり、コストが高くなるリスクもあります。

他の 決算月 を選ぶ医療法人も増加中

最近では行政側も柔軟に対応しており、医療法人でも12月や6月決算を選ぶケースが増えています。特に開業医の先生方の中には、繁忙期を避けたいという理由で、夏以降に決算を設定する方も少なくありません。

  • 医療法人でも決算月は自由に選べますが、行政とのスケジュール調整が必要です。
  • 繁忙期を避けることで、決算作業がスムーズになります。
  • 金融機関との融資交渉の時期を意識することも大切です。
決算月医療法人の選択例理由
3月多数派行政報告に合わせやすい
12月一部税理士の繁忙期を避けるため
6月少数派夏の閑散期に決算処理をしたい

決算月を決める時の注意事項は?

税務上のポイント

決算月 を設定する際、法人税などの申告期限は決算日の翌日から2カ月以内と決まっています。したがって、繁忙期に決算を迎えると、申告や納税の準備が大変になる恐れがあります。例えば医療法人で3月決算を選ぶ場合、5月までに税務申告を済ませなければならず、ゴールデンウィークの影響を受けることも多いです。
また、資本金が1000万円未満であれば、開業から2事業年度までは免税事業者となります。免税期間は2年間ではなく2事業年度です。可能ならば設立月の前月を決算月に設定する方がお得です (インボイス制度で課税事業者になる場合は免税期間を考慮した決算月の設定は不要となります)。

資金繰りとの関係

事業の売上がピークを迎える直後に 決算月 を設定すれば、数字上の利益を大きく見せやすく、金融機関の評価が上がることがあります。ただし、それは一時的な数字にすぎないため、慎重に検討する必要があります。また、節税対策を行う時間がないため、多額の法人税を支払う必要がでてきます。個人的には、売り上げを大きく見込める月の前月を決算月にすることがベストだと思います。

繁忙期を避けることの重要性

例えば医療業界では冬場がインフルエンザなどで繁忙期になるため、3月決算は避けたいという医師もいます。決算業務自体も負担が大きいため、経営者自身が余裕をもって動ける月を選ぶことが大切です。

  • 決算月をいつにするかで、税金の納付時期が変わります。
  • 繁忙期の決算は避けるのがおすすめです。
  • 金融機関に提出する決算書の数字が融資審査に影響します。

決算月の変更方法

定款変更が必要かどうか

決算月 を変更する場合、通常は定款を変更しなければなりません。定款とは会社のルールを定めた書類で、法務局に届け出る必要があります。ただし、定款に「事業年度は取締役会の決議で定める」と書いてあれば、定款変更は不要です。

変更手続きの流れ

決算月の変更は、株主総会の決議を経て行うのが一般的です。その後、税務署や都道府県、市区町村へ異動届を提出します。忘れると、税務署に決算月の変更が認識されず、旧決算月での申告を求められることがあります。

変更の際の注意点

変更するタイミングによっては、1事業年度が極端に短くなったり長くなったりする可能性があります。例えば、3月決算から9月決算に変更した場合、最初の事業年度が6カ月になることがあり、利益計上や税金の計算が複雑になります。

  • 決算月の変更は必ず届出が必要です。
  • 定款を確認し、変更手続きの有無を把握しましょう。
  • 事業年度が短縮される場合は税額にも注意が必要です。
  • 正直めんどくさそうなので、決算月は変えなくていいいように設定するべきです。

私の場合 (7月を決算月にした)

なぜ7月に決算月を選んだか

私は医師であり、医療法人の経営もしています。私が株式会社の 決算月 を7月に設定したのは、医療法人の決算が6月なのと、夏が比較的患者数が落ち着く時期だからです。また、株式会社設立を思い立ったのが5月だったので、準備期間を経て8月1日を登記日に設定し、消費税の免税期間を長くとるために決算月は7月に設定しました。

7月決算のメリットとデメリット

7月に 決算月 を設定したことで、税理士の繁忙期を外せたため、決算作業がスムーズになりました。しかし、1点だけ難しいのは、8月というお盆の時期に税務申告がかかるため、提出期限を忘れないようにする必要があります。

私が実感したポイント

私自身の経験として感じるのは、決算月は「自分が一番余裕を持てる月」に設定するのがベストということです。医師という職業柄、常に忙しくはあるので何とも言えませんが、少しでも経営のストレスを減らすためには重要なポイントです。

  • 自分の繁忙期を避けて決算月を決めるのがおすすめです。
  • 税理士の空いている時期を狙うと費用面でも有利です。
  • お盆や年末年始など、提出期限に影響する時期には注意が必要です。

まとめ

今回は 決算月 をテーマに、株式会社や医療法人の傾向、決算月を決める際のポイント、そして実体験を交えて解説しました。 決算月 は単なる会計上の締めではなく、税金や融資、経営の効率にまで影響する重要な要素です。自分や会社にとってどの月が最適かを、ぜひじっくり検討してみてください。

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